iPhone OS 3.0 の多言語対応
先日発表された開発者用のiPhone OS 3.0ですが、さっそく自分のiPhoneにインストールしてみました。
iPhone 3.0を開発者サイトからダウンロードして、インストールした後にバックアップファイルを復元すると、OS 3.0の上にいままでインストールしていたアプリやその他いろいろの環境を復元できて、とりあえず無事に今まで通りに使えそうです。
iPhone OS 3.0ですが、まず全体的に動作が遅い。
特にiPodアプリの動作がすごく遅いですね。
でも、今のところシステムがおちてしまうようなことは少なく(ないわけではないけど)、予想していたよりシステムは安定しています。
なんてったって、開発者用のベータですから、今まで通りに無事に使えると思う方が間違ってますよね。
でもとりあえずは使えるのでよかった……。
ただ、TableViewクラスに大幅な変更が入ったので、その影響で動かなくなっているアプリケーションがいくつかあります。
iPhone OS 3.0をいれているのは開発者だけだから、新しいTableViewへの対応は必須ではないんですが、できれば対応してほしいところです。
(私が今使えなくて困っているのは、i英辞郎、WordPress、Delivery Status touch、など。ほかにもTableView部分の表示が乱れているアプリもかなりあり。)
で、iPhone OS 3.0では、Appleが正式に発表している以外におもしろい機能がいろいろと発見できます。
まだ未実装の機能もあったりして、「この部品はこんな機能に使う予定かな?」とかいろいろ想像できてよいですよ。
ただ、隠し新規機能に付いてはいろいろなサイトでいろいろ報告されているので、ここでは省略。
コピーペースト機能については、テキストについてはデフォルトのTextViewで対応しているので、特に開発者が対応しなくても使えるのがすごいです。
使い勝手はまだ改善の余地はあると思いますが……。
そして、個人的に一番感心&共感したのは多言語対応でした。
今回の3.0へのアップデートで、iPhone OSの言語設定で選択できる言語は20から30に増えています。
アラビア語やヘブライ語、タイ語などが新たに追加されています。
この言語追加は、ただいろいろな言語の文字が表示できるようになったという機能変更とはちょっと違う所があるんです。
今までのiPhoneでは、アラビア語とかヘブライ語の文字が表示されていなかったわけではないんです。
でも、正しくは表示されていませんでした。
アラビア語やヘブライ語では、通常の言語と違って、文字が左から右にならんでいるのではなくて、右から左にならんでいるんです。
今までのiPhoneでもアラビア語やヘブライ語のフォントは入っていたので、文字自体は表示されていたんだけど、文字の並び方が他の言語と同じく左から右になっていて、本来の並び方になっていませんでした。
日本語でいうと「。すで章文の語本日はれこ」みたいに表示されていた訳です。
それが、今回のiPhone 3.0のアップデートでアラビア語やヘブライ語の文字が正しく右から左に表示されるようになっていました。
さらに、それらの言語のキーボードも実装されているので、アラビア語のキーボードで入力すると、右から左に文字が挿入されていきます。
あ、あとタイ語のキーボードも今回新しく追加されているんですが、タイ語の複合文字の入力方法などが工夫されていてとてもおもしろいですよ。
開発者としては、アラビア語やヘブライ語が入力された時にもちゃんと動作するようにしなければいけないわけですが、自分がつくるアプリがアラビア圏の人にも使ってもらえることになるわけで、なんだかちょっとドキドキしますね。
正直なところ言語設定というのは、あまりシステムで優先的に実装される機能ではありません。
だいたい人間は自分の母国語以外の言語についてはそれほど必要性を感じないんですよね。
それに「右から左」対応は、フォントだけでなくアプリケーションの表示に大きく関わってくることなので、対応はかなり面倒くさいですし。
それにもかかわらずこの多言語対応を行ったことは、iPhone OSのシステムとしての奥の深さ、Macintoshで数十年培ってきたAppleのOperating Systemへの歴史と実力を感じます。
