iOSDC 2018とiOS業界の変化

iOSDC 2018、去年と同じく、今年もスタッフ兼スピーカーで参加しました。

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(記事中の写真は、すべてiOSDC写真チームのみなさんの写真です。毎年素敵な写真をありがとう!)

去年のiOSDCも楽しかったんですが、今年はそれをうわまわる充実感でした。 www.toyship.org

Synchronized iPhones!

Synchronized iPhones!というタイトルで発表させていただきました。

いろいろ資料につめこみすぎて、2日前の練習では50分超。 その後推敲して、最終的に資料が完成したのが発表1時間前。

speakerdeck.com

もともと、プレゼンのテーマはBluetoothを使った端末間同期だったんですが、時刻系について調べていくうちにそちらの方がおもしろくなってきてしまいました。

  • GPSから配信されている時刻系はUTCではない。
  • 現行UTCの前の旧UTCでは、秒の長さが変動していた。
  • GPSに搭載されている時計は、一般相対論と特殊相対論の補正がされて遅くなっている。

このあたりは、iOSからは少しはなれてしまうことではあるんですが、カンファレンスにきて今までしらなかったことを知るのも楽しいかな、ということで発表資料にいれました。 幸い好評いただいたようでよかったです。

聞いていただいた方、質問してくださった方、みなさまありがとうございました!

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IRT

今年のiOSDCでは、セッション以外にも新しいコミュニケーションの試みがいくつかありました。

一つ目がIRT。 IRTは、決まったテーマでテーブルを囲んで司会者と討論するという形式のものです。

始まる前はどうなるかよくわからなかったのですが、終わって見ると盛況でした

1日目はtarappo (@tarappo) | Twitterさんのテスト相談会、2日目はYasuhiro Inami (@inamiy) | TwitterさんのStoryboard/AutoLayout相談会 、3日目はnori 村本章憲 - Firebaseの人 (@1amageek) | TwitterさんのFirebase相談会 。

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IRTは、参加者の人の積極的な参加がないと成功しなかったと思います。 積極的な参加で司会者賞をとったtakasek (@takasek) | Twitterさん、Kuniwak@A man using Vanilla DI/Mock (@orga_chem) | Twitterさん、をはじめ、参加者の皆さんありがとうございました。

アンカンファレンス

もう一つの新コミュニケーションは、アンカンファレンス。 アンカンファレンスは空き部屋を使って自由なセッションしていただくというものです。

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わいわいswiftcのみなさんや、「iOSアプリ設計パターン」のみなさんがアンカンファレンスを開催してくださいました。

Hak Matsuda (@hak) | Twitterさんの「ゲーム機のアーキテクチャを語る」もありました。(聞きたかった……!)

IRTとアンカンファレンス、どちらも本家WWDCでも味わえないようなよいイベントだったのでは、と思います。

企業ブース

今年は企業ブースも盛況でした。 企業ブースのみなさん、屋台みたいに楽しいブースをありがとうございました。

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Cookpadさんのブースでは、Cookpad製ゲームができたそうです。やりたかった。

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今年のiOSDCで感じたこと

たぶん長くiOS業界にいる方は強く感じていると思いますが、この3年のiOS業界の変化は、それ以前とは大きく異なるものです。

iOSDCの発表テーマにも年々変化が見られます。

そして、その変化の主役は、まさに若手の開発者のみなさんだな、というのを今回のiOSDCでひしひしと感じました。 (あ、すみません、私も含めて、年配の開発者もがんばってますよね!もちろん!)

あと、参加者にも発表者にも年々女性エンジニアが増えていること。 これは間違いなくよい変化で、本当にうれしく思っています。

たくさんグッズを配っても、美味しいランチを出しても、きれいな場所で整然と開催しても、それだけでは決してよいカンファレンスにはなりません。 スタッフだけでは決して用意できないなにかを、参加者のみなさんにつくってもらったなぁ、というのが、今年のiOSDCのまぎれもない実感です。

人も、業界も、カンファレンスも変化していきます。 来年もお楽しみに!

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